【2018年度 羽後町国際交流推進事業】③うごタマ(羽後高生タイ短期留学編)-プレゼン大会

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2018年度、町のしごと改革の一環で「羽後町国際交流推進事業」として、様々なプロジェクトを実施しています。その第三弾として”うごタマ”というプロジェクトがスタートしました。

“うごタマ”とは「羽後町の魂(タマシイ)を醸成する取り組み」という意味で名付けられたプロジェクトで、羽後町に住む人たちの「やってみたい!」夢の実現をサポートする活動です。

その最初の対象として、羽後高校生の「やってみたい!」を叶えることに決まりました。そして、「やってみたい!」を実現する場所はなんと・・・タイです!

2016年度から接点を持ち始めた、タイの国立大学「カセサート大学」を訪問しながら、学生との交流や文化体験などを通じて「タイでやりたいこと」を実現してもらうというスケジュールに設定しました。

5月中旬から募集を開始し、6月初旬には6名の学生が勇気を持って手を挙げてくれました。ただ、そんなに簡単にタイへの切符はつかめません。それぞれが「タイでやりたいこと」を資料にまとめ、審査員5名の前でプレゼンテーションを行い、評価の高かった5名が晴れてタイ行きのチケットを手にすることができます。

6月中旬の夕方、町内にある西馬音内盆踊り会館のホールにて、タイ行きの切符を懸けたプレゼン大会が行われました。審査員として、羽後町長、副町長、羽後高校校長、羽後麦酒代表、そして弊社代表の5名が選出され、準備万端。会は羽後町役場の企画商工課長の挨拶に始まり、各自が入念に準備したプレゼンテーションがスタートします。

トップバッターは、3年生の石垣祭(いしがき まつり)くん。彼がタイでやりたいことは・・・

1. EDM(エレクトロニックダンスミュージック)が盛んなタイで、EDMが趣味の友人を作りたい!

2. 得意の料理を生かして、地元の食材を使った日本料理を作ってみたい!

というものです。郷土芸能部にも所属し、音楽が大好きな祭くんらしいプレゼンでした。トップバッターにも関わらず緊張した様子もなく、自信を持った力強い発表でした。

2番手は、同じく3年生の佐藤永吉(さとう えいきち)くんです。両親が矢沢永吉の大ファンということで、その名を名付けられた永吉くんがタイでやりたいことは・・・

1. タイと日本の遊びを比較してみたい!

2. タイと日本のタイ料理の食べ比べ!

この2つです。今の自分になかなか満足できず、もっともっとたくさんの経験を積んで自分を変えていきたいという強い意志を持っており、その意志を言葉に乗せて審査員の方々に一生懸命伝えていたのが印象的です。

3人目は、2年生の高橋実那(たかはし みな)さんです。今回参加した中で唯一の2年生女子がタイでやりたいことはズバリ・・・

タイの友達を100人作る!

でした。将来、医療関係の仕事に就きたいと考えている実那さんは、誰とも分け隔てなく接することができるようになるため、国籍が異なる人たちに対して自分から積極的に話しかけて友達になる経験を積むことで、将来就きたい仕事に役立つと考え、目標を設定しました。

4番手は、同じく2年生の高橋駿輔(たかはし しゅんすけ)くん。羽後町西馬音内出身の彼がタイでやりたいことは・・・

タイ舞踊と西馬音内盆踊りを融合させたい!

です。幼い頃から西馬音内盆踊りに触れ、自身も郷土芸能部に所属し、踊りだけでなく地口などにも取り組む「西馬音内盆踊りのマルチプレイヤー」である駿輔くんならではのやりたいことです。プレゼンの最後には、実際に盆踊りも披露し、審査員の方々に猛烈アピールをしていました。

5人目は、3年生の高橋香名(たかはし かな)さんです。香名さんは将来、看護師になって青年海外協力隊として海外の医療現場に立つことが夢です。そんな彼女が、将来の夢実現に向けてやりたいことが・・・

日本とタイの医療環境の違いを調査したい!

です。この機会を使って、実際のタイの医療現場を見学し、どのような環境面や設備面等での違いがあるか自分の目で確かめたいと力強く説明していました。

最後の6人目は、3年生の小嶋凛花(おじま りんか)さんです。凛花さんも西馬音内盆踊りの踊り手で、様々悩んだ末に・・・

西馬音内盆踊りを披露し、タイの踊り手と交流したい!

という夢を話してくれました。豊年祈願などの意味合いがある西馬音内盆踊りに対して、タイ舞踊はどのような意味があるのかといった部分も、交流する中で知って帰ってきたいとプレゼンテーションしました。

6人のプレゼンテーションが終わり、審査員の方から講評をいただきました。審査員の方々からは「みな素晴らしいプレゼンテーションで、甲乙が非常につけがたい」と、嬉しくも難しい決断を迫られているようでした。

 

このプレゼン大会の5日後、参加者が高校の校長室に一人ずつ呼ばれ、結果的に全員がタイ行きの切符を勝ち取りました。当初の枠は5名でしたが、審査員の方々の話し合いの中でどうしても優劣がつけられないほど皆素晴らしいプレゼンテーションだったため、一人分の枠を追加して全員を選出することになりました。学生は皆、初めての海外体験です。ひとつでも多く、今後の人生の糧となるような経験をしてもらえたらと思います。

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