羽後町の若者会議ってどんな集まり?という疑問から、2017年5月18日に開催された羽後町若者会議の様子を取材した。
若者会議はどんな人が参加するの?
羽後若者会議は、出身地・職業に関係なく15~40歳までの方なら誰でも参加できるとのこと。今回の参加者は20~30代の方々で、羽後町と近隣市に住む若者たち10名。
若者会議はどんな集まりかを尋ねたところ、「地元で楽しく暮らしたい」「地元愛がゼロからでもスタートできる」「参加者全員が主役」といったようなフラットな場で、参加者が自分の暮らす地域について考え、年齢を超え一人一人の意見を尊重しながら話し合い、気付き、行動していく集まり。参加者全員が主役なのでリーダーは存在せず、キーパーソンという役割の人が開催について連絡調整をおこなっている。現在、羽後町では、木村 祥彦さん、佐々木悠花さんがこの役割として活動中。
自分たちで考え話し合う!
羽後若者会議はここ何年か活動が停滞していたようで、今年改めて活動をリスタートさせるべく今回3回目の活動をおこなった。参加者それぞれは別の市町村の若者会議などでも交流があるが、今回初めての方が参加しており、各自の自己紹介をおこなうことから会は始まった。
前回の集まりで、最近の羽後町をどのように感じるかを各自が考え参加者間で共有していた。今回のテーマはこの共有した考えに基づき、6月に実施するイベントを考える内容となった。
羽後町の小中学校は生徒数の減少により統廃合、参加者一部の出身校が廃校になっている現状を前回共有しており、この考えから自分たちが小学生だった頃に存在した小学校が現在どのようになっているか見て廻ろうとの意見がでた。これら数校を巡り周辺のゴミ拾いを実施、羽後町五輪坂にあるアルカディア公園にて各自が持参したおにぎりとおかず一品をシェアしながら昼食を食べて参加者交流を深める「アルピク」(アルカディア公園でのピクニック)とうイベントを実施することが決まり、参加者はこのイベントを決める際、活発に意見交換し様々なアイディアを持ち寄り、若者らしい話題を交えながら対話していた。
キーパーソンの役割を務める木村氏は「羽後町の若者会議は、地域の為に何かやりたいと思っている人がはじめの一歩を踏み出す場となって、若い世代の繋がりをもっと作っていきたい」と語っていた。また「自分たちの住む場所は田舎かもしれないが、つまらない場所ではない。楽しいことを見つけて行動していきたい」との参加者意見もあり、今後も若者会議の活動に注目していきたい。
羽後町で若者の集まりといえば、JAや商工会の団体単位の青年部などは存在する。しかし、これら以外でも職業の垣根を越えて集まり、羽後町への疑問や未来について対話しながらコミュニケーションを深めていく場は大切だと感じた。若者会議の「参加者全員が主役」といった考え方は、町で取組む地方創生にも当てはまり羽後町民全員がこのような意識をもって参加することが必要だ。しかし、若者がリーダーシップを養い、次世代のリーダーが育つ仕組みを作り、若者が学んでいける場所も町に必要ではないかとも感じた。