DMO実践編:「売る」 Vol.0 観光博に行ってきました!は地域にとってどんな意味があるのか?

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こんにちは、トラベルデザインの須﨑です。
本日から観光を「売る」について詳細に共有させていただきます。

地方新聞を読んでいると、「〇〇県/市が台湾の世界観光博へ出席、◯◯祭が台湾の人々へ披露されました」というような観光イベントへの出席が話題になります。実際、アジア各国の観光博は日本がスペースの多くを占め、各地域がこぞってブースを出しています。「売る」についての議論を始める前に、まずは観光博の効果について説明したいと思います。

結論から言うと、観光博に出席したことで直接お客様の増加にはつながりません。

順を追って説明します。
まず地域の商品がどのように売れるのか?販売ルートは大きくわけて3つあります。

販売ルート
B to C:受け入れ地域が直接お客様へ発信、販売するパターン
B to B:受け入れ地域とお客様の間に立つ、旅行会社を通して販売するパターン
C to C:受け入れ地域とお客様を繋げるプラットフォームを介するパターン
3つの販売ルートについては次回詳細を共有します。

観光博では受け入れ側の地域(多くの場合は地域の行政)が参加します。またそこに来る人々は一般の方々であり、旅行者になりえる人です。なので、販売ルート①の直接発信(B to C)の形を取っている場合が多いです。「直接発信しているのだからそこで売れたらお客様が増えるのでは?」と思われるかもしれませんが、実際はそうはいきません。日本のブースはそこで商品を売っていない場合がほとんどなんです。
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上の写真のように日本ブースで実施していることはイベントを実施したり、パンフレットを配ったりしていることがほとんどです。一方、下の写真は台湾の旅行会社のブースです。ブースの上には料金が掲載された商品が並んでおり、実際にその場で販売されています。特に台湾では観光博=割引商品を買う機会として認識されており、どんどん商品が売れてきます。「日本も売れば良いではないか?」という声が聞こえてきそうですが、そうそう簡単ではありません。旅行商品を売るには現地での資格が必要になります。
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観光博で商品を売るためには?
観光博で実際のお客様の数を増やそうと思うと、台湾で販売資格のある旅行会社に売ってもらうことが重要になってきます。ということは観光博が始まる前にエージェントと交渉する必要があります。販売ルートとしては②間接発信(B to B)になるのです。

地域が観光博に出席する意味は?
実際に商品が売れないのに、なぜ観光博に出席するのか?「知名度アップ」が大きな目的になります。そもそも知られていない場所にお客様が来ることはありません。代理販売してくれる現地の旅行会社も知られていない場所は売る気になれないでしょう。なので、観光博に行って、地域のことを現地の人々に知ってもらおうとしているのです。とても地道な作業です。

上記の説明は地方都市から観光博に出ているパターン(地方行政主導)に注目して紹介しました。他にも宿泊施設が自らブースを設けたり、最初から旅行業社のみが参加する観光博など様々なパターンがあります。しかし、方向性は同じです。売ることを目的にしたイベントは少なく、知名度アップを目的にしているのが観光博です。

では実際に直接販売につながる為のアクションにはどのようなものがあるか?

それを理解する為には「販売ルート」の他に「商品の種類」「プロモーションのパターン」を整理整頓する必要があります。本章(DMO実践編:「売る」)では一つずつ説明していこうと思います。

DMO実践編:「売る」アウトライン
Vol.1  商品の種類
Vol.2  販売ルート
Vol.3  プロモーションの種類

なるべく頻度高く更新していきますので、是非みなさん読んでください。

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